蛍光X線分析
1.
依頼できる試料
粉体を含む固体試料です。測定雰囲気のヘリウム置換に対応していないため、溶液試料は分析できません。粉体試料について、粉末ブリケット法やルースパウダー法には対応しておらず、簡易的な測定しかできません。ガラスビード法については、作製には対応していませんが、測定は可能です。直径40 mmの試料ホルダーに入れて測定しますので、固体バルク試料の場合、この大きさに収まるよう、お願いします。一次X線の照射により、主に軽元素からなる試料は変色することがありますのでご注意ください。問題がある場合、エネルギー分散方式の蛍光X線分析装置の機器利用を検討するよう、お願いします。
2. 定性・半定量分析
波長分散方式・真空雰囲気で測定します。フッ素より重い元素(F~U)について、標準物質等を用いない装置付属ソフトウェアを用いた半定量が可能です。バルクまたは薄膜サンプルと仮定して、半定量値を計算します。各元素の金属または酸化物として、測定成分の合計を 100 mass% として計算しますので、フッ素よりも軽い元素を多く含む試料(例えば、有機物、炭化物、炭酸塩、窒化物など)の場合、ご注意ください。測定直径は1~30 mmから選択します。簡易的ですが線分析やマッピング分析も可能ですので、ご相談ください。
3. 提供データ
半定量値(金属または酸化物換算)と、検出した元素のスペクトル図をプリントアウトしてお渡しします。線分析やマッピング分析の場合、測定位置も併せて示します。スペクトルのデジタルデータなども提供は可能ですので、必要な場合はご連絡ください。